【数学書は1日1時間】An Introduction to Chaotic Dynamical Systems §1.2 (8日目)
前書き
この記事はRobert L. Devaney著
「An Introduction to Chaotic Dynamical Systems Second Edition」
- 作者: Robert Devaney
- 出版社/メーカー: Westview Press
- 発売日: 1989/01/21
- メディア: ハードカバー
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§1.2の演習問題(続き)
「An Introduction to Chaotic Dynamical Systems Second Edition」には演習問題の答えが付属していません。そのため、ここに載せた答案は間違っている可能性があります。間違い等に気づきましたらお知らせくださると助かります。
3
整数$p$と$n$によってあらわされる$p/2^n$の形の有理数の集合は$\mathbb{R}$で稠密であることを証明せよ。
解答
実数$x$の2進展開したものを$a_0.a_1a_2\cdots$で表すことにする。ただし、$a_0$は$x$の整数部分を2進展開したものを表す。このとき次の極限
$$\frac{a_0}{2^0}, \frac{a_0a_1}{2^1}, \frac{a_0a_1a_2}{2^2},\dots, \frac{a_0a_1\cdots a_n}{2^n},\dots$$ は$x$に収束する。この数列の各項は$p/2^n$の形を満たしているため、この形の有理数の集合は$\mathbb{R}$で稠密である。
7
$B(x)$を改修して次を満たすような$C^\infty$級関数$C(x)$を構築せよ。
$$\begin{aligned}1.\ C(x) &= 0 &\text{if } x \leq 0 \\ 2.\ C(x)&=1 &\text{if } x \geq 1 \\ 3.\ C'(x) &> 0 &\text{if } 0<x<1\end{aligned}$$
解答
条件1より、$C(x)=B(x)\cdot g(x)$と推測できる。条件2より、$x\geq 1$のとき$g(x)=1/B(x)$となる。このことを考慮すると、
$$C(x)=\frac{B(x)}{B(1-x)+B(x)}$$ となる。
8
$C(x)$を改修して$C^\infty$級の隆起関数$D(x)$を区間$[a,b]$上で構築せよ。ただし、$D(x)$は次を満たす。ただし、$\alpha < a, b < \beta$である。
$$1.\ D(x) = 1 \text{\ \ \ for\ \ \ }a<x<b $$
$$ 2.\ D(x)=0 \text{\ \ \ for\ \ \ } x <\alpha\ \text{and\ } x > \beta$$
$$ 3.\ D'(x) \neq 0 \text{\ \ \ if\ \ \ }x \in (\alpha, a) \text{\ or\ } x \in (b,\beta)$$
解答
$$D(x) = \frac{B(x-\alpha)}{B(a-x)+B(x-\alpha)} - \frac{B(x-b)}{B(\beta-x)+B(x-b)}$$
9
隆起関数を使って$f'(a)=f'(b)=1$と$f(a)=c, f(b)=d$を満たす微分同相関数$f:[a,b]\to[c,d]$を構成せよ。
解答
分かりませんでした。答案を思いついたら書きます。
今日の数学はここまで。明日から§1.3です。